沸点320℃以上の蒸留で船舶のエンジンなどに用いられる重油が精製される。これらの石油製品は常温で液体である。
残油 [編集]
常圧蒸留で蒸留できない残油は、減圧蒸留(真空蒸留)する。潤滑油と半固体の油脂(ワセリンを含む)は、炭素数16から炭素数20の範囲である。
炭素数20以上の鎖状炭化水素は固体であり、パラフィンワックスを皮切りに、タール、アスファルトの順である。
常圧蒸留留分の名称と沸点(℃)を示す:
石油エーテル (petrol ether) :40 - 70℃ (溶媒用)
軽ガソリン (light petrol) :60 - 100℃ (自動車燃料)
重ガソリン (heavy petrol) :100 - 150℃ (自動車燃料)
軽ケロシン (light kerosene) :120 - 150℃ (家庭用溶媒・燃料)
ケロシン (kerosene):150 - 300℃ (ジェット燃料)
ガス油 (gas oil):250 - 350℃ (ディーゼル燃料/軽油/灯油)
潤滑油:> 300℃ (エンジン・オイル)
残留分:タール、アスファルト、残余燃料
地下から湧く燃える水の存在は、古代から各地で知られていた。産地で燃料や照明に用いた例も多い。17世紀にルーマニア産の石油が灯油用に用いられており、品質の点で他の油より良いとされていた。しかし、大量生産はずっと後のことであった。
機械掘りの油井の出現が、石油生産の一大画期をなした。エドウィン・ドレークが1859年8月にペンシルベニア州タイタスビルの近くのオイル・クリークで採掘を始めたのが世界最初と言われる。しかし、別のところでもっと早くあったとする説もある。19世紀後半には、アメリカ合衆国、ルーマニア、ロシアのコーカサス地方が石油の産地であった。
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1863年、ジョン・D・ロックフェラーがオハイオ州クリーブランドで石油精製業に乗り出し、1870年、スタンダード石油を設立した。
しかし、1879年に、エジソンが白熱電球を発明し、アルコールランプの需要は激減し、倒産の危機にあう。 そこへ、1876年にドイツのニコラウス・オットーがガソリンで動作する内燃機関(ガソリンエンジン)の発明を、ゴットリープ・ダイムラーが改良し、1885年にダイムラーによる特許が出される。 1885年、ドイツのカール・ベンツは、ダイムラーとは別にエンジンを改良。 運良く、次世代の石油需要(ガソリン)に転換できたのだった。
同社は、事業統合を重ね、1884年には、アメリカ合衆国全体の石油精製能力の77%、石油販売シェアは80-85%に達した。あまりに巨大化したスタンダード石油に対し、世論の反発が起き、1890年に成立したシャーマン反トラスト法により、同社は解体された。ただし、消滅したわけではなく、分割されただけである。スタンダード石油が前身となって、現在あるエクソンモービル、シェブロンなどの旧7大メジャーができた。